辞めたいと思えるうちに、職場と自分を見つめ直してみよう

仕事を辞めたい、と感じるとき、その理由は様々です。
別にやりたいことが出てきた、この職場ではステップアップのチャンスを掴みにくいなど、そんな事情で辞めたいと思うのは非常に前向きで悪いことではありません。
転職の当てはあるのか、このままの仕事を続ける場合とどちらが5年後、10年後の自分にベターかを、冷静に判断してアクションを決めればよいと思います。

でも、仕事を辞めたいという願望の後に、引きこもりたい、何もしたくないという心情が続くとき、それは心が無意識のうちに大きなSOSを発信している可能性があります。

仕事は業種、職務内容によってやりがいを感じるときも、行き詰って苦しくなることもあります。
辞めたいと思うこともあれば、やっていてよかったと思うこともあるのが普通です。
しかし、引きこもりたいと感じるような職場では、おそらくやりがいや達成感といったプラスの感情を抱く機会がほとんどないのでしょう。

むしろ、理不尽な立場に心を押し殺したり、無理な残業や休日出勤で休みがなかったり、もしかすると嫌がらせやプレッシャーに傷ついていたりしているのかもしれません。

或いは、嫌がらせなどはなくとも、自分一人が頑張らなければと責任を背負い過ぎている可能性もあります。
今が職場にとって大事な時期だからと無理に自分を奮い立たせ、同僚や部下に過度な負担をかけないように気遣いながら、何かイレギュラーがあれば全部自分で対処しようとする、そんな仕事ぶりにパンク寸前なのかもしれません。

どちらにしても、もう何もしたくない、引きこもってみたい、といった感情が芽生えているということは危険信号です。
一刻も早く仕事から離れてみるべきです。
でも、辞めてしまうのは不安もあります。
せっかくやってきたのだからという責任もあります。
そこで、ぜひやってほしいことが、プチひきこもりなのです。

プチ引きこもりとはどんなこと?それで解決するの?

プチ引きこもりは、数日間限定の引きこもりです。
週末や有給休暇を使って1週間程度何も予定を立てずに存分に引きこもってください。

そんなことを言われても、そもそも休みの日も仕事をしているほど忙しい、有給なんて言い出せない、しかも1週間なんてとんでもない、そのような反論が来ることは重々承知しています。
でも、仕事や環境に縛られた心を解放してあげないと、いつかもっと深刻な事態に陥りかねません。

会社はサービス残業、サービス出勤してくれる人が大好きです。
会社は止めましたよ、本人が勝手にやっているのだから知らないですよ、と無責任なスタンスで、あなたの仕事ぶりを歓迎するでしょう。
でも、本来なら職員の健康管理のために、無理にでも仕事を取り上げるという判断もすべきなのです。

もし、パワハラ、セクハラ、辛い残業がストレスになっているようなら、医師に診断書を書いてもらうのも1つの手です。
5日ほどの自宅療養を要するみたいに書いてもらえば、上司もノーとはいえないでしょう。
もし、それで退職を遠回しに勧めるような会社なら、本当に早く辞めるべきです。
でも、とりあえずプチ引きこもってストレスから解放されてみてください。

ストレスに追い込まれていたケースでも、責任を背負い過ぎていたケースでも、初日、2日目は心配でしょうがないと思います。
自分がいないせいで何かトラブルになっていないかが気になるはずです。
3、4日目になればそんな気も薄れて、自分の会社での立場を冷静に見直すことも少しずつできてきます。

5日目くらいまでは完全に引きこもって、インスタント食品やお菓子などの簡単な食事で、マンガを読んだりTVを見たりしてダラダラ過ごしましょう。
6、7日目になると、そろそろ休みが終わることが気になります。
その時不安になるか、少しやる気が出ているかのどちらかです。
休み前と休み後の会社の変化、そしてそれを受け止める自分の気持ちの変化を比べて見てください。

このままもう少し頑張ってみようと思うか、やっぱり早めに辞めようと思うか、どちらの結論が出ても、きっと会社を辞めて引きこもりたいという感情から脱皮できていると思います。