試用期間が設けられている理由と退職する決意を伝える時期

試用期間は会社にとって重要

会社は人材を採用するときに、書類審査・適性テスト・面接で会社にとってメリットのある人材かを判断します。
厳正な採用基準をクリアして採用された場合、多くが正社員など長期雇用契約となります。

近年、雇用期間が定められている契約社員でも、勤続年数が5年以上であるなら雇用期間に定めのない無期雇用となるため、正社員へのハードルは低く感じます。
長く働いてもらいたいというのが採用側にはありますが、設定した採用基準をクリアしていても実際の現場でちょっと違ったかも…と思うのはよくあるのです。
大きな会社では採用後の試用期間でそれぞれのスキルを判断し、スキルに見合った部署へ配置します。

そのため、会社にとって試用期間は「使える人材であるか」を判断するためにも重要な期間なのです。

仕事を辞める意思は退職予定日の2週間前に直属の上司に言う

入念に下調べをして面接を受けて採用された会社であっても、実際に働いてみると「なんか違うな…」と感じた人も少なくありません。

試用期間で仕事を辞めるとはなかなか言いづらいものですが、辞めることを決意しているなら、退職する予定日の2週間前に直属の上司へ口頭で申し出るのがマナーです。
近年、ビジネスのやり取りでメールやチャットなどが使われていますが、退職の意思は必ず口頭で伝えるようにしましょう。

試用期間で仕事辞めたい…不快感を与えない理由と言い換え方

不快感を与えない理由と言い換え例をご紹介

試用期間は会社によって異なりますが、基本的には3カ月としているところが多いです。

試用期間中の業務は、先輩社員への同行や書類作成など軽作業の人もいれば、いきなり本格的な業務を任される人もいます。
しかし、試用期間で仕事辞めますというのは、勤続年数が長い先輩社員からすれば「会社や仕事の何を知っているのだ?」と不快感を与えてしまいます。

実際に仕事辞めたい…と思っていても、試用期間という短い期間で辞める本質を見極めている人は少ないのです。
円満に辞めるためにも、よく挙げられる理由と不快感を与えない言い換え例をご紹介しましょう。

理由1:社風や社内の雰囲気についていけません

「体育会系のノリについていけません」「残業=仕事がデキるという雰囲気が合いません」など思ったことをストレートに言うと不快感を与えてしまいます。

こうしたことが理由の場合、「入社前に思い込んでいた社風と異なり、私には合ってないと感じました。
試用期間中ではありますが、早いうちに判断することが御社のためになると思いお伝えさせていただきました。」など、できるだけ遠まわしに伝えるようにしましょう。

理由2:理想と異なる環境と仕事内容でした

どういった業務や仕事をするのか、大体想定はしているものです。
しかし、「仕事量が経験に伴っていない!」「教え方が雑すぎる」など会社や先輩社員のやり方を侮辱するような言い方をしてしまうと、ご自分のイメージダウンにつながります。

このようなときは「幅広い業務を任せていただきありがとうございます。
しかし、私は狭い範囲で掘り下げて進める業務が合っていると感じました。
試用期間中で大変申し訳ありません。
退職させていただきたいと思っております。」と自分には合っていなかったというのを強調するのがベストです。

会社や先輩社員の指導方針が悪いという表現は使わないようにしましょう。

辞めるなら良い印象で辞めるのがベスト

仕事辞めたいと思うときは、ネガティブな感情があるはずです。
中には一切かかわりを持ちたくない!と思っている人もいらっしゃるかもしれません。
社内の人間と合うこともないだろうと勝手に思い込んで、退職を伝えるときにストレートに表現してしまうと、のちに後悔することになる可能性あります。

転職後、この会社が取引先になる可能性があるかもしれませんし、嫌だと思っていた上司が今後自分にとってベストなビジネスパートナーになる可能性もあります。
試用期間で「仕事辞めたい…」と思ったら、感情のまま行動せず、先を見据えて良い印象で辞めることがベストな方法でしょう。

ビジネスシーンでは、本音と建前をうまく使い分けることが大切です。
ご自身の将来のためにも、不快感を与えず良い印象づけができるように、こちらでご紹介した言い換え方法をぜひ参考にしてみてください。