仕事を辞める本当の動機は結婚ではない?

みんな寿退社している?

会社員の女性が結婚をする時、それは寿退社という儀式があるかのような世間一般のイメージがあります。
早く結婚をして会社を辞めよう、という女性同士の会話が多いのは、一体なぜなのでしょうか。
寿退社に関するアンケートは世の中にたくさんあります。
見ていると寿退社は実際に多いのは事実です。

しかし、会社を辞める本音を尋ねると、結婚は表の理由のようです。
実際の理由はどんなことなのか、早速みてみましょう。

職場の人間関係

まずは人間関係の問題が挙げられます。
職場は1つの社会、1つの部署という意味ではとても閉鎖された環境です。

女性の職場では、嫌な上司がいる場合でも女性同士で団結できることや、上手く女性社会の優位な派閥に入れると、比較的楽な会社生活が送れるようなメリットがあります。
しかし、女性社会も一歩外れてしまうと、様々なトラブルに巻き込まれます。

例えば先輩よりも不幸なキャラを演じなければなりません。
先輩よりも幸福感を出すと嫉妬の対象になるからです。
仕事が出来過ぎても同じく嫉妬の対象となりますので、大変気を遣います。

他に職場では仲良しだと思っていた友達が、自分のプライベートを暴露して裏切る行為などもあり、その同僚と毎日一緒に過ごさなければならないことも多いです。

また見栄の張り合いでは、男性でも多いですが、女性も同じことです。
同性の方が比べやすいため、仕事の出来や、スキル、ファッションやプライベートなことなど、かなり面倒なケースに発展していくこともしばしばあります。

長時間労働

女性の長時間労働については、女性特有の問題があります。
それは出産と子育てのタイミングでも、長時間労働を求められるケースが多いことです。
出産をしてから子育てが始まると、子供に手がかかるようになります。
子供のそばから離れられないため、家事も予想以上に、今までのように上手くいきません。
その分、かかる時間と労力が圧倒的に増えることになります。

また長時間労働と育児を両立すると、睡眠をかなり削ることになります。
これは体力的に恵まれている方でも、継続することは大変厳しいでしょう。
体力がない若い女性も最近増えていますので、より厳しいといえるでしょう。

他にも手を借りられる親族がいれば、子供のトラブルで、保育園や幼稚園、病院などに行かなければならない事態でも、対応してもらえます。
いなければ、毎回会社を早退することになり、仕事に悪影響が出続けてしまいます。

問題が表面化した今でも、人間より経済の利益を優先する資本主義社会の在り方は、一部の企業を除いては変わっていません。
育児が必要な女性は、仕事を継続することは厳しいため、辞めざるを得ない状況が今も続いています。

このように寿退社の裏側には、本当は継続して働きたいという気持ちも含まれているようです。

辞めたら本当に幸せになれる?

収入がなくなる

寿退社を機に専業主婦になるというケースでは、収入は旦那さんのみとなり、生活費のやり繰りが大変になります。

独身生活の時と同じ考え方でいると、レストランやカフェに気軽に行っていたような経済面の余裕がなくなり、友人関係も疎遠になっていくことも十分考えられます。
洋服を一着買うにも一苦労で、自分のために使えるお金がないことは、精神に悪影響を及ぼします。

旦那さんの給料に頼るリスク

旦那さんの年収が少ない場合、貯金がしづらい状況といえます。
家の購入を始めとした各種ローンや、知人関係の各お祝いやご不幸にも出費が発生します。
毎日の同僚や友人との付き合いにも出費がかさみます。

またこの状況が続くと、自分自身の貯金を崩す必要も出てきて、最終的には自分で使えるお金が無くなることになります。

こういった状況を未然に防ぐには、寿退社をせず、夫婦共働きを維持することも大事であるといえます。
時間的に余裕が欲しい場合には、事前に会社に相談することや、転職の場合でも女性に理解のある会社で時短の仕事を探すという手段もあります。

自由に使えるお金を常に持っている状況というのは、非常に重要な考え方のひとつといえるのではないでしょうか。